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賃貸のお困りQ&A

隣室の迷惑住民の存在が、購入したマンションの隠れた瑕疵に当たるとした買主の主張が棄却された事例

ケース

買主Xは、売主Y社がリフォームしたマンション(本件居室)について、売買代金3100万円、売主の瑕疵担保責任負担期間を2年とする売買契約を、媒介事業者Aの媒介により契約し、平成28年4月に引渡しを受けました。

購入前の内覧時において、XはAに、子どもの泣き声等を考慮して、本件居室の住民(隣室者)について尋ねたところ「変な人ではないです」との回答。ところが、Xが入居したところ、隣室者から、ベランダで大声を出す、壁を叩く、音楽を大音量で流す、Xとその家族を追いかけ脅迫する等の被害を受けるようになりました。

Xが、マンションの管理人や管理会社に確認したところ、隣室者はマンション内で他の住民にも迷惑行為を過去8年ほど継続していたことが判明。そこでXはAに対し、媒介における告知義務違反を追及したところ、Aはこれを認め、AがXに媒介手数料全額を返金し、弁護士への相談費用を負担することで和解しました。

この後、Xの夫は本件居室内で自殺して死亡。XはYに対し、騒音や嫌がらせを継続的に行う隣室者が存在することは、本件居室の隠れたる瑕疵に当たるとして、損害金1023万円(売買代金の30%相当額と弁護士費用93万円)の支払いを求める本件訴訟を提起(なお、Xは、本件裁判と並行して、本件居室の売買を媒介事業者Bに依頼し、平成31年2月、隣室者の迷惑行為があること、本件居室内で自殺事故があったことを告知した上で、買主Cに2950万円で売却した)しました。

これに対しYは、リフォーム工事中やXへの売却する際も、隣室者の状況は知らず、また、取得の際、当時の売主または媒介事業者からは、本件居室の住環境に問題がある告知も受けていなかったと主張しました。

解説

裁判所は次のように判示し、Xの請求を棄却しました。

  1. 民法570条の瑕疵とは売買の目的物が通常保有すべき品質・性能を欠いていることをいい、通常の用途に照らし、一般人であれば誰もがその使用の際に心理的に十全な使用を著しく妨げられるという欠陥、即ち心理的瑕疵がある場合も含むと解され、Xが一定程度、生活や活動の制限を受けていたのは認められるものの、Xは、隣室者の迷惑行為の存在や自殺事故があったことを告知した上で、Xの購入から約3年経過した時点で、購入時の3100万円から150万円減額した2950万円で売却することができている。
  2. 以上によれば、迷惑行為を行う隣室者の存在は、心理的に一定程度その使用を制御されるものであることは否定できないとしても、一般人に共通の重大な心理的欠陥があるとまではいえない(東京地裁 令和2年12月8日判決)。

総評

本件で瑕疵と認められなかったのは、隣室者の存在が、買主の本件居室の売却価格に影響していると認められないことが大きかったと考えられます。売主事業者・媒介事業者は、迷惑行為の存在が買主の購入判断に大きく影響する事項であることに留意し、トラブル回避の観点から、管理人や管理組合等にも確認しておくことが必要と思われます。

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