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認知症状での公正証書遺言、一審は中程度以上として無効、二・三審は初期症状として有効

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友人は、親が公正証書で遺言した内容を無効だと提訴し、一審では勝ったのですが二審で逆転されました。公正証書の遺言でも無効になることがあるのですか?

医師判断は日常生活も踏まえて

少数ですが公正証書遺言でも効力が争われる場合があります。

A(大正7年生)は、昭和15年にZと婚姻しYBXの三児を設け昭和37年3月にZと協議離婚。親権者Aが子らを養育。Yは大学医学部を卒業し、昭和56年に医院を開業。Aは自宅の土地建物を売却し、開業資金の一部を援助したほか、同年3月、本件土地(398m2)を購入しました。Yは同年9月、本件土地に鉄筋コンクリート造2階建ての居宅・診療所を建築所有し、Aに地代月額15万円(後20万円)を支払いました。Aは1階居宅で自活、Yは1階診療所と2階居宅を使用。Bは婚姻して診療所に勤務し、XはAのものを出て音信不通でした。

Aは友人Cに依頼しXを探し当て、平成3年頃Xと再開。Xは板金業の傍ら株式投資に熱中し多額の債務を抱えていました。XはAに窮状を訴え、AはYに相談。Aの強い要望で平成4年9月にYが2000万円を、Aが1000万円をXに貸し付け、債務返済で金利軽減を図ったがXは貸付金を投資に費消。Yに850万円を返済したのみでAには返済ゼロです。Aは「流動資産はすぐ使ってしまうから」と本件土地の相続を発案し、Cに遺言の証人を依頼。CはYが医院経営居住中の土地をXに相続させれば紛争が起こると強く反対しましたが、Aは聞き入れず平成9年2月28日、遺言の公正証書を作成。多額の預貯金には触れず本件土地のみを対象にXに相続させると遺言。作成は三児に不告知でした。

平成11年10~11月、Aは物忘れがひどいとH医院を受診。生活は自立し通帳印鑑を自己管理していましたが、平成12年末頃から自炊困難、平成13年以降Bが週3~4回通い生活支援。同年5月、介護認定調査。歩行食事、着脱はほぼ自立、入浴排泄は一部介助に留まるが、時に妄想徘徊が認められ介護度2の判定でした。同年7月からデイサービス、12月からショートステイを利用し平成15年12月にグループホーム入所。平成13年4月25日、AはBと共に公証役場を訪れ預貯金等に触れず本件土地のみを対象にYに相続させる旨の遺言書を作成(※)しました(Bが生活支援中に平成9年遺言書を発見し、紛争を生じるとAを説得)。

平成23年9月28日、Aが死亡。Yは平成13年遺言で本件土地の相続登記、次いで妻に持分移転登記を行いました。その後、Xが平成13年に遺言の無効確認と真正な登記名義の回復の登記請求でY夫妻を提訴。一審は平成13年遺言の作成当時Aは中程度以上のアルツハイマー型認知症状で遺言の内容を理解できない状態であり、YまたはBがAを誘導して遺言をさせたと見ても不自然ではない、等として平成13年遺言の無効を確認しXの請求を認容しました。Y夫妻が控訴し、二審は原審の医師らの意見書は実際の診察はなく医療記録に基づく意見であり、Aの日常生活状況を踏まえていない。Aは認知症の初期症状と見ることができ、Aが平成13年遺言する能力がなかったとまでは言えないと原判決を取り消し、Xの請求をすべて棄却しました。三審は上告棄却、上告不受理でした(広島地裁 令和2年2月6日判決、広島高裁 令和2年9月30日判決 判例時報2496号29頁)。

※民法1023条1項:前の遺言が後の遺言と抵触するときは前の遺言は撤回とみなす。

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