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賃貸のお困りQ&A

メールでの申込み、契約着手金の支払いだけでは売買契約は成立していないとされた事例

【ケース】

Xは平成25年10月頃、知人であるYに、物件探し等について相談したところ、Yは自身の所有するマンションの一室を3080万円で売却すると申し出ました。
Yは、本件建物は6000万円で購入したものであり、海がよく見えること、間取りが2LDKであること等について説明しましたが、所在地や名称については、個人情報だから教えない、内金を支払わなければ内覧も許可しないと主張しました。 Xは平成25年11月6日、Yの指定する口座に、売買代金の内金323万円余を送金しましたが、同月8日にかけて返還を受けたいと考えるようになり、Yに返還を申し入れました。
Yは同月10日、Xに本件建物を内覧させ、本件建物を含むマンションのカタログおよび間取りが記載された図面集、Xの依頼に基づく領収書(契約着手金として領収した旨記載)をXに交付しました。
Xは同月18日付で、Yに対し、本件建物の購入の決断を見合わせ、支払金の返還を請求する通知を送りましたが、Yがすでに売買契約は成立しているとしてその返還を拒んだため、Yに対して、不法行為に基づく損害賠償、不当利得の返還を求めて提訴しました。

【解説】

裁判所は次の通り判示し、Xの請求を認容しました。

  1. XがYに対し、平成25年11月4日、「マンション決めました」との電子メールを送信し、同月6日、「売買契約着手金のご案内をいたします」と記載されたYの電子メールの指示に基づき、金員を送信したことが認められる。そしてYは、同月4日に本件建物の売買契約が成立し、そうでなくても、Xの前記電子メールが売買契約の申込み、Yの前記電子メールが売買契約の承諾に当たり、同月6日に売買契約が成立した旨を主張する。
  2. しかしながら、Xの前記電子メールには、「金額、図面、条件等、教えてください」とも記載されており、その条件について検討した上で購入を決めることを前提としたものと解されるため、前記電子メールをもって、購入の申込みまたはYからの申込みに対する承諾と評価することはできない。
  3. またYは、Xが本件建物を内覧した同月10日に至るまで、本件建物の性格な所在地、床面積等については伝えていなかったことが認められる。そうすると、Xが売買契約の目的物を特定するに足りる情報が提供されていなかったというべきであるから、この点においても、同月4日や同月6日の時点で売買契約が成立したということはできない。
  4. 以上のことから、YはXに対し、不当利得として、本件金員を返還する義務を負う(東京地裁 平成26年12月18日判決)。

【総評】

本件では、売主が主張する売買契約の成立は認められず、買主の不当利得返還請求が認められています。契約締結の前に、買付証明書、売渡承諾書等を取り交わすケースもありますが、同証明書等の取交しをもって売買契約が成立したとは認められない等とする裁判例もあるのでご留意ください。

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