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固定資産税の誤課税に注意

固定資産税の額は固定資産の評価額にもとづいて計算されますが、近年、その額に誤り(過徴収)があったという報告が相次いでいます。あってはならないミスがなぜ多発しているのか、過徴収されないためにどのような対策が必要か、固定資産税の仕組みについて改めて理解しておきましょう。

固定資産税とは

固定資産税は土地や家屋などの固定資産に課される税金で、毎年1月1日時点の所有者に納税の義務があります。納税者は、4~6月ごろに各市町村(東京23区については東京都)から送付される納税通知書および課税明細書に従い、所定の額を納付します。納税額は所有する固定資産の評価額にもとづいて算出されますが、評価額は各自治体が個別に決定するもので、3年ごとに評価替えが行われます。

固定資産税には次のように独特のルールがあります。

  1. 土地はその用途によって、宅地、農地、池沼、山林などの地目で区分されており、地目によって評価額の算定方法が異なる。登記簿上の地目ではなく現況の地目で算定するため、実地調査や航空写真などで現況を調査している。
  2. 評価額は1月1日の状態を基準に算定されており、もし年度の途中で用途変更(地目の変更)を行っても、税額の減免や追徴は発生しない。
  3. 納税するのは原則、登記簿上の所有者であり、共有財産の場合には、共有者のうち代表1名に納税通知書が送付される。
  4. 納税を免除されるライン(免税点)がある(土地:30万円、家屋:20万円、償却資産:150万円)。免税点を超えれば、課税標準額の全額に課税される。
  5. 同一市町村(東京都の場合は区)内のすべての所有資産を合算して判定を行う。所在する市区町村が異なる場合には、免税点は市区町村ごとに適用される。
  6. 住宅用地には課税標準の軽減措置(200m2以下の部分については1/6の額、200m2を超える部分については1/3の額)が設けられている。なお年度の途中で売買があった場合には一般に、その年の固定資産税を売主と買主の間で日割り計算等で調整しますが、これは私契約上の問題となります。

固定資産税の誤課税が起きる、その理由は?

総務省の調査によると、平成21~23年度の3年間に固定資産税の課税誤りの修正を行った自治体は、調査に回答した自治体の97%に上っていました(「固定資産税及び都市計画税に係る税額修正の状況調査結果」総務省、図表1)。また同調査において、平成21~23年度の固定資産税の税額修正者の割合は、納税義務者総数の約0.14%だったと報告されています。
実際に平静25~26年には図表2のような多額の過徴収が発覚しています。
固定資産税の誤課税という、あってはならないミスが後を絶たないのには、次のような理由があります。

理由①…「賦課課税方式」が採用されていること

税金の納付には、納税者自らが申告する「申告課税方式」と、課税当局が税額を確定する「賦課課税方式」の2つがあり、固定資産税は後者の賦課課税方式に該当します。納税通知書には支払うべき税額がすでに確定したものとして記入されていて、納税者は、それを鵜呑みにしてしまいがちです。

理由②…計算過程が複雑であること

固定資産税の算定には、①固定資産の評価額の算出、②課税標準額の算出―という2つのプロセスがありますが、どちらも難解なうえ、複雑な計算を伴います。役所の担当者でさえも、誤りに気がつきにくいという実態があります。

図表1 税額修正団体数
年度 税額修正団体数 団体数割合
平成21年度 1483団体 93.2%
平成22年度 1485団体 93.3%
平成23年度 1484団体 93.2%
累計 1544団体 97.0%

総務省「固定資産税及び都市計画税に係る税額修正の状況調査結果」
※団体数割合=各年度の税額修正団体数/調査回答団体数

図表2 平成25~26年に発覚した固定資産税の誤課税の例
自治体 取り過ぎの規模 ミスの概要
栃木県那須塩原市 約7,000万円 計455軒の民家などに重複課税ミス
埼玉県新座市 総額は非公表 1つの住宅に減額特例の適用見逃し
埼玉県白岡市 約4,850万円 1軒の事務所・倉庫を過大に税務評価
兵庫県加古川市 約1億9,000万円 起業の社員寮やグループホームなどへの減額特例ノースキン適用漏れ計80件
岡山県真庭市 約6,760万円 企業計2社の社屋などに、重複課税ミス
愛媛県松山市 約2億890万円 アパート所有者ら計311人に減額特例の適用見逃し

理由③…実際の利用状況が外から見分けにくいこと

担当者が現地調査を行っても、外観だけでは実態を判断ができないことがあります。住宅兼店舗として登録された建物の所有者が、店舗の廃業に伴い、1月1日時点で旧店舗部分を住宅の一部として利用していた場合、本来なら住宅用地の特例が使えますが、外観が店舗の状態のままになっていれば、見過ごされてしまいます。

課税明細書のここをチェック

納税者側が誤りを見落とさないためには、納税通知書および課税明細書をしっかりチェックすることが大切です。特に課税明細書には重要な事項が書かれています。次の場所をよく確認しておきましょう。

①土地に関して

  • 「地番」の欄に、所有していない土地が含まれていないか。同姓同名の別人の土地が課税対象となっていた事例が実際に過去にあった。
  • 「地積」が登記上の地積になっていないか。特に実測値が登記上の地積よりも少ない場合(いわゆる縄縮み)には、固定資産税を取られすぎている可能性が高い。
  • 「地目」に記載された区分内容と利用状況が異なっていないか。

②住宅に関して

  • 住宅用地の特例が適用されているか。本来、この特例は申告書の提出の有無にかかわらず適用されるが、申告書の未提出の理由に適用がなされていなかった事例がある。住宅用地としての認定が漏れているというケースも多発している。
  • 賦課期日が1月1日であることに注意。1月1日時点にすでに取り壊し済みの建物が計上されていないか。

課税明細書を見てもよくわからない場合には、役所に赴いて固定資産税台帳を閲覧するのも一つの手です。また、ほかの物件と自己物件の評価を比較したい場合には、縦覧が有効です。縦覧は、各役所が管轄するすべての土地・家屋の評価額を確認できる制度で、縦覧期間は例年4月から1~3カ月ほどの間に設けられています(時期は役所ごとに異なります)。

間違いを見つけたら

課税明細に間違いを見つけたら、まずは役所の担当者にその旨を伝えます。話し合いで解決しなかったら場合には、納税通知書の交付を受けた日の翌日から起算して3カ月以内に、役所に設置された固定資産税評価審査委員会に対して、審査の申出を行うことができます。固定資産の価格以外の事項について不服がある場合には、納税通知書の交付を受けた日の翌日から起算して3カ月以内に、市町村長に対して審査の請求を行うことができます。
役所側のミスであっても法律的には5年で事項を迎えるため、それ以上過去にさかのぼっての過大納付分の還元は受けられないことがあります。さかのぼって還付してもらえる期間は役所によって異なるので、注意が必要です。

2019年税制改正に基づきます。

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