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賃貸のお困りQ&A

原野商法詐欺について、売主法人とその代表者への損害賠償請求と土地売買の取消しが認容された事例

【ケース】

平成26年5月頃、Xのもとに仲介会社Yの担当者であるAが突然訪ねてきました。Xは昭和12年生まれでアルツハイマー型認知症です。

Xには、過去に売主会社Bから購入して未だ手付かずの土地①がありました。

AはXに「B社は潰れました。B社から買った土地を私たちが買います」と言い、さらに「当社の紹介する不動産は道路に近く、お店も近いから、買ってもすぐに売却できます」と、土地②の購入を持ちかけてきました。Xは、土地①をYに買ってもらうほかなく、土地②を購入して売却すれば元を取れることができると信じました。そして同年5月16日、土地②を代金390万円でYより購入し、本件土地①を代金300万円でYに売却、代金差額90万円をYに支払う契約を結びました。

それ以降、Yの従業員らの勧誘に応じて5ヵ月の間に4回、9件の土地購入と売却をYとの間で繰り返しました。各土地の売買金額は最低が200万円、最高が約2500万円でしたが、固定資産税評価額では最低が412円、最高が約397万円でした。

Xは、Yとの一連の売買契約はYの従業員の詐欺行為に基づくため無効であることなどを主張して、YおよびYの代表者に対し所有権移転登記抹消登記請求とXがYに支払った代金差額と弁護士費用の計1914万円、遅延損害金の支払いを求める提訴を提起しました。

【解説】

裁判所は、次の通りに判示し、Xの請求を全て認めました。

(1)本件各土地の売買契約はわずか5か月に4回にわたり、実質的には順次交換するような形で購入おより売却が繰り返されている。Xにとって売買の客観的利点は見出せず、認知能力には衰えがあったと思われる。誘引したYの従業員らもXが売買に応じた理由を主張しないことを考えれば、Yの従業員らがXに対して転売が容易である旨の断定的な虚偽の事実を述べて各売買契約を締結させたと思われ、一連の行為全体が詐欺に当たり、不法行為が成立する。

(2)本件各土地の売買契約を締結した行為は、Yの組織的な営業方針として行っていたものと思われ、不法行為が成立する。当時の代表取締役は従業員らを指揮して組織的詐欺行為を行わせていたと思われるから、代表取締役についても不法行為が成立し、共同不法行為である。

(3)Xは、Yの従業員らの欺罔行為がなければ、1740万円を支払うことがなかったから、不法行為に基づき同額の損害を被った。訴訟提起に関するXの弁護士費用も、不法行為と関係がある損害である。

本件売買は、取消の意思表示により取り消されたから、XはYに対し、Xのためにされた所有権移転登記の抹消登記手続きを求めることができる(さいたま地裁 平成28年11月29日判決)

【総評】

原野商法については、メディアによる注意喚起が盛んですが、被害は未だ後を絶ちません。原野商法を行った会社へ土地を売却・仲介した別の会社にも幇助責任が認められた事例や、重要事項説明を行った取引士に対して不法行為による損害賠償責任が認められた事例もあり、注意が必要です。

※(一財)不動産適正取引推進機構 実際にあった判例からを参照しています。

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