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妻の自筆証書遺言書の下書きに夫が(保管中の)妻の認印を無断で押捺したと判断された事例

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妻の自筆証書遺言の下書きに夫が無断で妻の認印を押捺し、遺言書を偽造。裁判になったと聞きました。詳しく教えてください。

被相続人が自身で押印した事実を認めることができない

以下で経緯を追って説明しましょう。

被相続人Aは、夫Y(被告)との間にX1、X2、X3(原告ら)の三児をもうけましたが、夫婦間は不仲でした。Aは高校の同級生の弁護士Bに、夫がCと不貞行為に及び、またAに対する暴言暴行がある等として、離婚等の相談をしていました。

平成24年にはBを代理人に、不貞行為相手のCを債務者とした仮差押え申立てやCを相手方として裁判上の和解を成立させました。

Aは平成27年6月、脳腫瘍で入院。肺がんからの転移と判明しました。10月にはS県の病院に転院。Aは自分がYに先立つ場合を考え、Cに自分の財産が渡ることを防ぐため、遺産を原告らだけに相続させる遺言書の作成をBに相談。Bの指導を受け、10月15日に入院先の病室で自筆証書遺言(第1遺言書)を作成しました。「相続財産は全て原告らに相続させる。被告を相続人から廃除する。遺言執行者にBを指定。」という内容で、Aは第1遺言書を病院や自宅で保管しました。

Aは平成28年12月頃、印鑑3本をYに預けました(以後Yが保管)。翌年2月22日、BがAに電話をかけたところ、Aは憔悴しきった感じで「病状が悪化し10日ももたない。YがAの死後家族をまとめるので自分に任せて欲しいと一生懸命言ってきているので、Yが希望する新たな遺言書を書こうとしているが下書きの原稿を書いただけで押印していない」と陳述しました。Bは近く会いに行く、新遺言書は完成を意思がなければ押印しないように、と指示しました。

Aは平成29年3月15日に死亡。その約1週間前に、X1に対し「弁護士を通した遺言書がある。自分の財産はYとCのところへ行くことはないはずだ」と述べました。

新遺言書はAの病室の遺品中になく、3月18日のAの自宅マンションの遺品整理でも発見されず、翌日、X3がYに第1遺言書の存在と内容を伝えました。

3月21日、YはCと共にAのマンションを訪れました。翌日、Yは不動産会社の担当者と同マンションを再訪し、担当者が同室リビングのテレビの後ろの段ボールの中の紙袋から新遺言の書き込まれたノートを発見。表題の日記後ろの1頁目に、手書きで「相続財産はすべてYに相続させる。第1遺言書を破棄する。平成28年9月6日署名押印。(預けた印鑑の印影)」と記載されていました。

Xらは新遺言の効力を争い、家裁に無効確認調停を申し立て、その不調後、東京地裁に遺言無効確認請求訴訟を提起。地裁は「Aは22日の電話でBに押印を否定しており(Bに虚偽を述べる理由はない)、3月上旬X1に第1遺言の有効を前提の発言をしており、第1遺言書は保管されていたが新遺言書は保管されず、発見も遺品整理後の3月22日であり、 これからすればAが新遺言書に押印した事実を認めることはできない 」と遺言無効を確認しました(東京地裁 令和2年12月17日 判決<遺言無効> 判例時報2508号53頁)。

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