Nスタイルホームは創業13周年を迎えました。
平成24年6月、借主Xは、本件マンションの住戸部分の一室である本件貸室を、媒介事業者Yの媒介により賃借しました。
Xは、本件貸室においてエステサロン営業を行っていたところ、平成25年2月頃、本件マンションの管理組合から、営業を停止するよう通知を受け、その後営業を停止しました。
XはYに対し、エステサロン兼住居として使用できる物件を探していると伝えたにもかかわらず、Yは重要事項説明において、店舗営業や居住用以外の用途が認められないことを説明しなかったとして341万円余の損害賠償を求めました。
これに対してYは、Xに対し口頭でも重要事項説明でも、本件貸室は居住専門で営業はできないことを説明しており、媒介契約に基づく義務を履行していると主張しました。
裁判所は次の通り判示し、Xの請求を棄却しました。
借主(買主)が目的使用できなかったとして、媒介事業者に損害賠償を請求するケースが見受けられます。
媒介事業者においては、借主(買主)の契約目的は必ず確認を行うとともに、営業記録にその内容を記録しておくこと、重要事項説明の「用途利用の制限に関する事項」の記載・説明を漏れなく行うことは、媒介責任を果たした証拠を残す意味でも重要です。
また、区分所有建物の場合の「占有部分の用途・利用の制限に関する規約等」の説明は、賃貸の媒介においても、必須の説明事項です。必ずマンション管理規約等を取り寄せ、説明漏れにならないように注意してください。
本件にも見られるように、重要事項説明書の読み上げは、裁判上の重要な証拠にもなります。重要事項説明は基本手順通り行うことが重要です。
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