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賃貸のお困りQ&A

深夜の駐車場で軽自動車が放火で焼損。否認事件で直接証拠はないが間接事実の積み重ねで推認

【ご相談】

駐車場の放火事件で一審の判決を二審が完全に逆転しました。プロの裁判官で、なぜそういったことが起きるのですか?

間接事実の推認力が重要

難題ですね。経過を追って考えましょう。

平成28年11月23日午前2時50分過ぎ、S市内の県道12号線××大橋を自転車に乗って走行中の通行人が、橋南端先の駐車場の柵の東側が明るいのを発見し、柵付近まで行きました。午前2時56分、本件駐車場の被害車両が燃えているのを目撃し、57分に消防に通報しました(午前3時23分鎮火)。

本件駐車場は、大橋南袂の入口から未舗装の土手道路を東に進んですぐの地点にあり、砂利敷きで街灯はなく、扇型で5~6台分のスペースがあり、当夜の駐車は被害車両1台のみでした。

本件駐車場東方の河川カメラの映像によれば、午前2時8分頃から3時11分頃までの間、現場付近の土手道路を走行した車両は被告人車のみ。被告人は同夜2時36分に実家兼稼働先を出て自宅に向かいました。大橋を南進し南袂の交差点を左折して土手道路に入り、そこからC駐車場へ分岐する道路を下ってC駐車場を転回。再び土手道路に戻って来て同39分42秒以降本件駐車場またはその付近に留まり、同47分19秒に立ち去りました。その間35秒間と2分32秒間の2回、エンジンを切り本件駐車場に停車しました(カーナビの解析結果)。

本件現場に立ち入った理由について被告人は、「自車(ランドクルーザー)を運転中、異音と振動を感じたので確認のため停車し、ジャッキは使わずタイヤを足で蹴って軸の奥の押し込みナットの増し締めをする必要があった」と説明しました。

同日午前9時頃から実施した実況見分で、被害車両の電気系統に不具合らしい痕跡がなく発火個所がエンジンルーム付近であることから、焼損は放火によるものと判定。その際被害車両から2・3mの地点で端部が焼け焦げ媒に汚染された9月2日付××新報の朝刊の一部(29頁左下角)紙片が発見され、その後、平成29年1月26日の捜査で被告人実家の被告人車の車内後部荷台から9月2日付××新報朝刊一束(1、3、29頁欠)が発見されました。

一審は「52分20秒頃、現場方向から強い光が差し込み、一瞬白く光る様子があり犯行は52分頃以前に行われた」「被告人は犯行時間頃現場にいた」(間接事実1)。「本件紙片と本件新聞紙の存在(間接事実2)から被告人が犯人ではないかとの一応の嫌疑を抱かせるが、総合検討しても被告人以外の第三者が犯行をしたのではないかとの合理的疑いを払拭できない」と無罪の判決でした。

検察控訴で二審は、一審が着火と解した強い一瞬の白光を揺らぎがなく赤色や黄色の輝炎がなく継続がないから土手道路西側を走行した車両のヘッドライトの光と思われるとの証言を援用し、被告人の本件駐車場立入りの理由は不自然であり信用し難いと斥け、間接事実1、2について極めて重要な間接事実の推認力の評価を誤り、論理則、経験則に照らして不合理であると事実誤認を指摘し原判決を破棄して懲役1年2月執行猶予3年を自判しました(仙台地裁平成30年1月26日判決-無罪、仙台高裁平成31年4月18日判決-有罪 判例秘書L7420201 刑法261器物損壊事件)。

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