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後発マンションの建設に対し、既存隣接マンションの管理組合による横断幕などの抗議が名誉毀損の不法行為に当たらないと判断されたケース

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既存マンションの管理組合と、隣接する建設中のマンションの事業者が、名誉毀損等の訴訟で争った事例があると聞きました。当事者の言い分と判決の理由を教えてください。

社会的相当性を逸脱する表現はない

よくある話ですが、難しい問題です。以下で、経過を追って説明しましょう。

X1は総合建設業者、X2は後から開発が計画されたマンションの建築主の不動産会社、Yは隣接する既存マンションの管理組合です。

Xら(X1、X2)は平成29年9月頃からXマンションの建設を計画。翌年3月8日、XらはYの理事会を訪れXマンションの建設計画を「新婚世帯ないし単身者向けの賃貸マンション」と説明しました。持参の書面には用途として「店舗付共同住宅」とあり、民泊として使用する可能性の記載はありませんでした。

3月9日、X2のウェブサイトに「〇〇町 特区民泊プロジェクト Xマンション新築工事 7月竣工予定」の記事が掲載されました。Xらは4月12日と同月14日、Yの住民を対象に工事説明会を開催。設計および工事の概要を説明しましたが民泊利用可能性の説明はありませんでした。

12日の席上、住民らの事前アンケートに対するXらの回答書が配られましたが、目的について「賃貸住宅として建築します。民泊としての運用も検討します」と記載されており、住民が「民泊の可能性があるのですね?」と質問すると「決定ではなく、計画中です」との回答がありました。

Yは、5月31日付でXらに民泊用計画を通常計画に戻すこと、設計の反転等によりYとの距離を開けること、被害に対し補償をすること、いったん工事を中断し至急協議を求めることを要求する通知書を送付。X1からは6月6日付で「Yの要望には応じられない」と回答がありました。

Yは6月18日からYマンションの一室のベランダに、民泊用マンションであることが隠ぺいされていることや、不誠実な対応で地域住民の不安を煽っている、等の趣旨の横断幕を張り出しました。また、日照やプライバシーを侵害しているといった垂れ幕も掲示しました。

これに対して、XらはYに不法行為(名誉毀損)の賠償(X1に330万円・X2に220万円)と、幕の掲示の差止めを求めて提訴。地裁は「Xらはウェブサイトで民泊利用が決定されているかのような記事を掲載する一方、Yに対しては賃貸目的であると説明しYの住民の質問に民泊利用は決定ではなく計画中であるとの説明しかしなかったから、住民が民泊利用目的を 隠ぺいしていると信じるにつき相当の理由がある 。」「Xらは、 Xの建設によってY住民の権利を違法に侵害していないから掲示の事実は真実でないと主張するが、垂れ幕はY住民の権利が違法に侵害されたと指摘するものではないから、違法でないことをもって真実でないということはできない 」と不法行為の成立を否定し、Xらの請求を棄却しました(大阪地裁 令和2年2月28日判決)。

Xらが控訴。高裁も「明らかに虚偽と判る事実の適示や社会的相当性を逸脱する表現はない」と控訴を棄却しました(大阪高裁 令和2年9月10日判決 判例時報2504号88頁)。

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